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福祉施設体験研修1日目

夏休みも最後だというのに、今日から2日間、福祉施設体験研修である。

現場に入るまではおとなしい老人ホームのようなものを想像していたのだが、実際には重度な知的障害者のための生活施設であった。かなりシビアな場所である。

入所している人たち(以下「利用者」と呼ぶ)は、作業所などで仕事をする能力がなく、自宅で生活することも難しい。

ぜんぜん想像できない人は、たまに電車の中などで意味の通じないことを大きな声で連呼している人がいるが、あのような感じと思えばまぁ近いだろう。ただし、電車の中の人は少なくとも電車に乗ることができるわけで、施設に住む人々よりも知能/情緒レベルがだいぶ高いだろう。


施設の全体像は伏せるが、私が入った建物では、利用者10人が共同生活をしていた。

建物の真ん中には30畳くらいの大部屋がある。入った途端、染みついた尿の臭いが鼻を突いた。利用者が5,6人、バラバラに座っている。一人は床に座り、新聞の広告をひたすらちぎって床にばらまいている。別の利用者は、テレビの前を落ち着きなくウロウロと歩き回っている。他の利用者たちは椅子に座り、何をするでもなく、ぼうっとしている。全員の目線が、安定せずに宙を泳いでいる。

異様な空間である。「これはエライところに来たな」。緊張が体を走る。職員の方からも「第一に身の安全を考えて下さい」と釘を刺される。ひいい。

まぁしかし、危険なことは特になかった。午前中は絵本を読んであげ、車椅子でコンビニへ買い物。お昼に昼食を一緒にとる。昼食はトマトシチューとサラダ。トマトシチューの味は、小学校の頃に食べたものと同じで、非常に懐かしい味であった。午後も絵本。夕方にドライブに一緒に行き、手をつないで散歩した。こうして、1日目は終わった。


職員の方と少し話す。1年くらい働くと驚くこともなくなり、利用者たちのピュアさが好きになるという。だが一方で、さらにきつい施設では、他人の目をくりぬこうとする方や肉を食いちぎろうとする方もいるという。こうなると職員も命がけである。

帰り際に聞いてみた。「この仕事は、向き不向きがありそうですね」。

「そんなことはないわ、やっているうちに向いてくるものよ。それに、仕事だもの。途中でやめるわけにはいかないわ。」まことに恐れ入る。素晴らしい。


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